File No.008 「トイレ事情 その2」
中国へ出張したときの話です。
北京から約500キロ先の現場まで車で移動開始。北京郊外を抜けると辺り一面田んぼの何か懐かしい風景にでました。延々と続く未舗装の一本道を数時間行ったところでトイレ・食事休憩をとることになりました。
夕焼けの中、レンガ作りの建物が数件道に沿って建っていました。その1つが食堂で、壁には赤や黄色の紙の札があちらこちらと貼り付けられていました。先にトイレを済ませようと場所を尋ねると、建物の裏手にあると言われました。建物と建物の間を抜けると中庭のような広場があり、その先は畑か野原のように見えました。
中庭とその野原の境に横10メール、高さ2メートルくらいのレンガ造りの壁がありました。屋根はなく、幅2メートルくらいの入口には戸もないコの字に近いただの囲いです。周囲にはそれ以外なにもないのでトイレに違いないと恐る恐る中に入りました。
入るなりツーンとした鼻を突くような異臭。左隅で山になっている堆肥が異臭の原因でした。更に中に入ると、中央奥に幅40センチくらい、長さ1メートルくらいの四角い穴が等間隔に幾つか掘られていて、それぞれの穴の両サイドには足置きらしき板が置かれていました。
そこまで歩を進め板に足を置き中を覗き込むと、40〜50センチ下にこんもりと小山があり、間違いなくトイレでした。流石に排便はできず、小さい方のみで早々にそこを出て食堂に入りました。
しばらくして美味そうな料理が次々と出てきました。
しかし、さきほどの四角い穴の小山が肥料になるのかぁ・・・と思うと、サラダだけはどうしても食べられませんでした。